先日、溜池山王にある米国大使館に行き、公証を受けるというレア経験をしてきました。
資格申請関連で、米国の機関に学位と単位の証明を出す必要があったのです。
これ、一般の方々にとっては、出身大学に英文成績証明書と英文卒業証明書を発行してもらうだけで済むはずで、なんのネタにもならない話だったハズなんですよ。
そう、「一般の」方々にとっては。
私は、姓が変わっちゃったばっかりに、ややこしい手続きを余儀なくされました。
米国大使館訪問が必要になった経緯
なぜアメリカ大使館まで行かなきゃいけなくなったのか、と言いますと、こういう流れです。
そう、姓が変わったばっかりに。
こんなことになってしまったんだ・・・
大学で証明書発行!しかし旧姓記載のみ
まずは、求められている英文卒業証明書と英文成績証明書を取り寄せます。
出身学校のHPで手続きや必要書類を調べて大学へ向かいます。
そう。
ここで第一の関門。
私は在学中の登録名から名前が変わっているのです。
(単に結婚で改姓した、というだけの話)
申請しに来た私が証明書の名前の人と同一人物であることを証明しなけりゃいけません。
もうこの時点から、改姓の事実が客観的にわかる公的書類を提出しなけりゃいけないのです。
そのくせ私の出身大学では、証明書は在学中の姓でしか出してくれません。
これが第二の関門へつながるのです。
同一人物であることの証明を求められる
今回の提出先である米国の機関は、申請者の名前(戸籍名)と成績証明書の名前が異なる場合、それが同一人物であることを証明する書類を提出することを求めてきました。
今まで、他の資格等で海外の機関に申請を出したことが一度ありましたが、その時は申請書上の”Maiden Name”の欄に自分の旧姓を併記するだけでOKだったので、今回のはかなり厳格な手続きなんだと思われます。
申請者の名前(戸籍名)と成績証明書の名前の人物が同一であることは、先ほどと同様、戸籍謄本を提示すれば理解してもらえます。
というわけで、戸籍謄本を取り寄せます。
これは皆さんおなじみですよね。
本籍のある自治体の役所を訪れて手数料払って発行してもらいます。
しかーし。
戸籍謄本は、というか公的書類のほとんどは日本語でしか書かれていません。
戸籍謄本を海外機関に提出するため英訳
まさか戸籍謄本を自分で英訳する日が来るなんて思ってもいませんでしたよ。
(もちろん翻訳サービスに出すという選択もあります)
Google先生に教えを乞いながら久しぶりに開いたWordで淡々と翻訳文書を書き上げるのです。
基本は黙々と英訳すればいいんですけど、その後に待ち受ける公証のための欄(宣誓と署名のための欄)を追加しておきましょう。
こんな感じで。
英訳のテンプレートが欲しい!という場合は、米国大使館のホームページにテンプレートがあるので、そちらを参考に作るといいと思います。
参考
Translation TemplatesU.S. Embassy & Consulates in Japan
【姓が変わっただけで】未知の世界、その名は「公証」!
でも、自分で翻訳した戸籍謄本を提出したところで、受け取った相手は
これは本当に正しいものなのか?でっち上げじゃないのか?と疑ってくるわけですよ。
そりゃそうですよね。
なので、この翻訳した戸籍謄本が正しい内容であるということを証明しなければなりません。
その証明になるのが「公証」です。
公的な証明と書いて「公証」です。
公証と言うと、公証役場という言葉を思い浮かべる人は多いかもしれませんね。
(行ったことないですが。遺言状を作成するときとかに行くのでしょうかね。)
もちろん、全国津々浦々にあるという公証役場に行って公証を受けるのでも良いのですが、英語の文書を公証してくれるかどうかは場所によるようなので、手っ取り早く米国大使館の公証サービスを利用することにしました。
ふつーの役所のようにふらっと行って並ぶようなスタイルではなく、事前に予約して指定時間に訪問するというスタイルなのでそれなりに煩雑です。
実際に訪問した際のレポートはこちらをどうぞ。
予約枠が決まっているおかげもあってか、大使館での待ち時間含めた滞在時間はせいぜい30分くらいで済みましたよ。
米国大使館での公証のレポートはこちらから
「米国大使館で公証を受ける」体験のレポートは次書きますが、アポ取って書類揃えて早起きして大使館まで行って、実際の公証は1分程度で終了で、近くで昼ご飯食べて帰る、という、会社勤めだったら時間休や半休とらないといけないような作業です。
在日米国大使館へ行ってきた|英訳戸籍謄本の公証サービス利用体験談
面白い経験といえばそうなので、暇な私は喜んで取り組みますが、この時ほど姓を変えたことの不利益を実感したことはありません。
身分証明書類への旧姓併記とか、選択的夫婦別姓が認められるようになるといいなー、と思っている今日この頃です。